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2019/07/15
【TV出演 ※内容補足有り】日本テレビ『ヒルナンデス』 アートの達人-海の日SP-(2019/07/15)
下記番組にて作品をご紹介いただきました。
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番組名:ヒルナンデス
放送局:日本テレビ
日時:2019/07/15(月) 11:55 〜 13:55
http://www.ntv.co.jp/hirunan/monday/2019/07/21982.html
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お昼の情報バラエティー系の番組内の、『アートの達人』というコーナーで作品と制作についてVTRでご紹介いただきました。
【紹介作品】
・露草と蜘蛛の巣
・落葉(プラタナス)
【番組内容補足】
色々と視聴される方に分かりやすいよう、苦心して編集してくださったようで、事実と若干異なる部分もありました。
流し見ではなく関心を持ってくださった方のために、正しい情報を下記に補足をしておきます。
1)『落葉(プラタナス)』は今回の番組用に作った作品ではない
制作過程を見せて欲しいとのご希望に応えるために、小さな葉っぱをデモとして作りました。
その映像を織り交ぜながら「今回は~」と紹介されていたため、映し出された作品が、今回用に制作されたもののように見えていましたが、『落葉(プラタナス)』は過去作品です。今回用に制作したものではありません。(この件については事前確認させていただいた内容と異なっており、最終調整で編集されたものだろうと思います。作品と制作過程をリンクさせたい意図は分かりますがミスリードを狙うようなやり方は、私が事前に知っていれば指摘しました・・・)
オファーいただいた時点であまり時間が無く、今回用の制作も必須では無いとの話でしたので、今回は過去作と制作のデモで対応させていただきました。
私の作品は事前のスケッチも無く、型も無い状態で複雑な構造を作るため、過去作と全く同じ作品を作ることはできません。全て1点もの、規格化されない状態で一つ一つを作っています。葉っぱや雪の結晶など同じ対象物を何度も作っているものもありますが、複製ではなく個々に異なるものです。また、『作品』とすることができるクオリティのものは、長時間の集中が必要です。加えて撮影の照明が入ったりすると、作業する手元の見え方が変わってしまう為、どうしてもクオリティが落ちてしまいます。こういった事情から、他人の前で制作過程を見せる場合は、作品ではなく『デモ用』のものを用意しています。
2)ガラス棒の太さについて
2mmのガラス棒、と説明されていましたが、実際には1~1.5mmの太さのものを使用しています。さらに作品はこの棒を温めて引きのばしながら制作するため、1mm以下の箇所も多くなります。
ガラス棒の太さは1本の中でも同一ではなく、両端が太い形になっています。両端の太い部分は爪楊枝の太さに近い(約2mm)、そこから中央部分は一回り細くなり、1~1.5mmとなります。両端の太い部分は持ち手に付けたり、付け始めのきっかけを作るために使用する部分で、実際に使用する部分は細い箇所になるため、自分で説明する場合は、1~1.5mmあるいは約1mmと説明をしています。
※今回は番組内で比較に使用されていた爪楊枝が2mmなので、分かりやすいようなら2mmで良いと許容しました。
3)ガラス棒は画材店では売っていないかも・・・
「画材店などで売っている」ガラス棒とご説明をいただいていましたが、耐熱ガラス(ボロシリケイトガラス)のガラス棒は画材店には無いかもしれません。
(私も周囲の人も画材店で買っている人は知らないので、かもしれない、という言葉になりますが・・・)
私は、ガラス工芸の材料を取り扱う専門のお店で買っています。店舗でもオンラインでもどなたでも購入可能ですので、一般に売っているのか取材で質問を受けた際に、「売っています」と答えたことが誤解を与えたようです・・・。この内容も事前確認では入っておらず、こちらからは指摘できませんでした。
いずれにせよ実際に制作を始める場合は、バーナーや酸素の環境が無いとガラス棒があっても加工できませんので、最初はどこかの工房か作家とコンタクトをとられるのが無難です。独学で!と考えておられる方は、機材の入手と取り扱いについて充分に調べたりされると思います。その過程でおのずとガラス棒をどこで買えばいいのか分かっていくでしょうが、画材店ではないかも・・・ということを一応補足しておきます。(日本国内でもガラス工芸の材料を取り扱う専門のお店で制作に必要なものは一通り揃います。ガラス棒は海外のメーカーが出しているので、海外から直接買う方もいらっしゃいます。大量に購入する場合や、いち早く新色が欲しい場合・日本国内で取り扱いがなかったり品切れだったりする色は直接購入されてもいいかもしれません)
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作品を紹介するということは、難しいことだなと、展示や取材のときにいつも思います。
言葉や数値、情報を付ければ付けるほど作品自体が見えなくなっていくように感じることもあります。
この面については、どのようにするのが良いのか、手探りが続いていますが、展示の際に実物を見るために来てくださり、じっと向き合ってくださる方が少しずつ増えていくのも感じています。そういった方に少しでも繋がるよう、制作を圧迫しすぎないよう注意しつつ、ご紹介の機会を作っていければと思っています。